こんにちは武田です。

衆議院総選挙の投票日が週末に迫っていますが、
あいにく台風が日本列島に接近している様子です。

悪天候だと、誰でも外出を避けますので投票率は下がります。
今回の投票率はどうなることか・・・

私は近所のイオンで期日前投票を済ませてきました。
最近は選挙管理委員会も色々と工夫してくれていて、期日前投票も
近所のショッピングセンターで手軽に済ますことができます。

 

受付の後、まずは小選挙区の投票。
その後、比例代表と国民審査の投票用紙をもらいます。

国民審査・・・・

最高裁判所裁判官国民審査と言って、衆議院選挙と同時に
期間内に任命された最高裁判所の裁判官の信任を問うものです。

最高裁判所ので無くても裁判官という存在自体が
あまり馴染みの無いものなのでイマイチぴんと来ないですが
ずらずらっと個人名が並んでいてその上に”バツ印”を付けると
”この人は駄目ですよー”という意思表示になります。
反対に、白紙で投票すれば「不信任ではない」、事実上の信任となります。

こんな感じで記載します。(総務省webサイトより)

で、過半数の有権者が不信任票を投じると”罷免”とされ、
最高裁判所の裁判官を辞めさせられるのですが、
実際はよく知らない裁判官の事を有権者が評価するなど難しく、
何も記さずにそのまま投票箱に入れる有権者が殆どの為、
不信任にされた例は第一回の国民審査から一例も無いそうです。

さて、ここで一つ疑問。

もし、「”バツ印”をつけたら不信任」ではなく、
「”マル印”をつけたら信任」だったらどうなるのか?

 

あらかじめ設定されている”デフォルト”の状態が
信任なのが「”バツ印”をつけたら不信任」です。

反対に「”マル印”をつけたら信任」では
デフォルトで不信任になっているということです。

「人は難解な選択やよく判らない選択を迫られた際、
現状維持を望む傾向があってデフォルトを選択する傾向が強い」

行動経済学の分野ではデフォルトの持つ強力なパワーは
既に解明されています。そして、私達の日常には
様々なデフォルトのパワーが利用されていたり、
反対にあえてパワーが働かない様にされています。

例えば、レストランで料理を注文する際、
客はレストラン側が用意したセットやコース、
つまりデフォルトを選択する場合が多い。

他にも、オンラインショッピングをする時、
決済画面の一番下の方に、「チェックを入れたメールマガジンを購読する」
という記載とともに数多くのタイトルにチェックが入れてある状態が
デフォルトで、その後セールスメールが鬼のように送られてくる・・とか。

その逆で、免許証の裏には”臓器提供の意思”を示す項目があって、
”提供する意思のある人は丸をつける”方式になっています。
これはデフォルト、つまりなにも記さない状態であれば
臓器提供の意思を示したことにならない様に配慮してあります。

公益社団法人 日本臓器移植ネットワークwebサイトより

ちなみにヨーロッパのある国では、デフォルトの設定が
臓器提供の意思を示したことになっているそうで
臓器提供者(意思を示しているとされる人)の割合が
世界でもトップクラスだそうです。(当たり前ですが・・)

日本でそんなことしたら大変な反対運動が起きるでしょうが、
上記の国の例をみても分かる通り、デフォルトのパワーは
強力なのです。

 

もし国民審査の投票用紙が「”マル印”をつけたら信任」
であったなら、日本の最高裁判所は裁判官不足に
悩まされることになるでしょう。

裁判官は国会議員と違い選挙運動もしません。
だから殆どの有権者は裁判官のことなんて誰だか知りません。
「”マル印”をつけたら信任」がデフォルトでは
どの裁判官もマル印を付けてもらえない。

ほとんどの最高裁裁判官が信任されない状態が生まれては困る、
でも民意は反映しないといけないということで、
この制度を考えた人達は「”バツ印”をつけたら不信任」
をデフォルトにしたのでしょう。

 

あなたの身近な選択肢のデフォルトが
どうなっているかに着目してみると結構面白いですよ。