こんにちは武田です。
今日はコチラに関連したテーマで書いてみます。
一般消費者向け国内電子商取引市場規模は平成27年度までに
13.8兆円を超え毎年右肩上がりの成長を続けています。
一般消費者向け国内電子商取引とは主に
ネットショッピングのことですね。
経済通産省HPより
この市場の成長の背景には
スマートフォンを始めとするネット環境の普及と共に
日本の宅配サービス業界の進化があります。
商品の販売取引が成立しても、
実物が手元に届かなくては物品売買は完結しません。
ですので、ネットショッピングに宅配サービスは
必要不可欠な要素です。
近年、国内の宅配サービスは充実しており
安心してネットショッピングを利用できるのは
宅配サービス業界の努力の賜物でしょう。
私もヤマト運輸のドライバーさんには
amazonプライムでのショッピングの際、
いつもお世話になっております。
留守で不在の場合、当たり前ですが不在票を
ポストに投函していくのですが、
不在票を元にこちらから連絡をしなくとも
適当な時間に再配達に寄ってくれたりします。
(地域特性やドライバーさんによって違うでしょうが・・)
「車が止まっていたから帰宅されてらっしゃるかと思って
(再配達に)寄らせてもらいました~」
なんて言いながら嫌な顔一つせずに笑顔で配達してくれます。
(ドライバーさんによって違うでしょうが・・)
そんなヤマトのドライバーさんに私は
ある種の尊敬と感謝の念を抱いているのですが
客の中には再配達の時間を指定しておいてその時間には在宅せず、
再配達指示を繰り返す人もいるとか・・
以前、佐川急便のドライバーが
配達中に(ストレスで)かんしゃくをおこして
荷物や運搬台車を乱暴に扱っていた動画が公開され、
ニュースになっていましたが、その辺の事情を加味すると
そのドライバーの気持ちも分からなくも無いです。
(荷物や他人やモノにあたるのは駄目ですよ~)
そもそもとよく考えて見てほしいのですが、
日本の宅配サービスは優秀すぎるのです。
荷物がほぼ間違いなく送り先に無事届くなんて
日本以外では有りえません。
配達時間帯が指定できるなんてアメージングです。
ごくまれに運送事故や悪天候による遅延、
送り主側の梱包不良、ドライバー個人の不誠実な対応
などを除き、全く問題もなく荷物が手元に届きます。
ちなみにおとなり中国の宅配サービスは
とんでもないそうです。
仕分け担当の従業員が荷物を蹴ったり
投げたりするのは当たり前、
伝票の内容物が食べ物だと勝手に食べる、
中身が自分の気に入ったものだったら持ち去るなど
とても大国を自称する国民文化ではありません。
中国以外でも、先進国と言われるヨーローッパ諸国や
アメリカでも日本ほど荷物が安全に正確に配達される
国は無いでしょう。
そんな中、国内宅配サービス業界の過剰な
”いたれり尽くせり化”が進化を続ける一方、
消費者はそのサービスを当然のものと誤解し、
サービスの過剰化、運賃の値下げ競争がさらに続くという
悪循環によってドライバーや仕分けスタッフなど
従業員の負担となってしまったのでしょう。
その結果として、宅配サービスの
”キツくて儲からない”⇨人手不足
という現状が見えてきます。
今回のヤマト運輸の決断は当然のことだと思いますし、
もっと早くすべきだったとも感じます。
この労働環境を放置すれば、間違いなくブラック企業化
していたでしょうし、物流の業界で人手不足は深刻な問題です。
このニュースで
日本のデフレって現在進行系だと再認識した一方
反面こういうことが他の業界にも波及していけば
デフレ脱却の兆しも見えてくるのかなとも感じます。
人は、”安くて良い物”を求めますが、
そろそろ”良いサービス”または”良いモノ”=価値がある
=”相応の対価が必要である”
ということに我々は気づくべきでは無いでしょうか?