こんにちは武田です。

本日は書籍レビュー記事。

「マーケット感覚を身につけよう」 ちきりん

 

 

ちきりんさんの書いた書籍は
自身の鋭い洞察力をもとに、
(間違った)常識にとらわれない独自の視点で
切り込む意見がとても好きでした。

でもって今回の書籍は、
これからの世の中で生きていく私達が
身につけなければならない能力について
について書かれています。

で、その能力とはなにか?というと
書籍タイトルである「マーケット感覚」なのだ
ということ。

 

その「マーケット感覚」とはなんぞ?というと
簡単に言うと「価値を認識する能力」なのだそうです。

 

マーケットと聞くと、ビジネスに限定される
イメージかもしれませんが、
公務員や、学者、医者、専門主婦など
すべての人の働き方、生き方に
深く関わる能力なのです。

 

現代は、なにかしらで自分の成長を感じたい、
成長したいとスキルアップに励む人は多いですが、
「本当に必要なスキルがなにか?」を理解している人は
多くありません。

 

英語が必要のない仕事なのに英会話教室に通ったり、
目的もなく漠然と転職の為に資格取得の勉強をしたり、
”なにか”能力を身につけたい人は非常に多くとも、
それが”なんなのか”を理解している人はごく僅かです。

 

そんな、何かを勉強したい、
何か能力を身に着けたいというあなたは
ぜひ、この本をおすすめします。

 

世の中のサービス、商品などが
市場においてどんな要素をもとに
取引されるのか?
その本質的な理由は何か?
どのように市場の動きを読み解くのか?

また、

それらを見抜くために必須である
マーケット感覚はどのように鍛えれば良いのか?
柔らかい文調で、図解を交えて解説されています。

 

私達が普通に暮らしている中で、
全く見えていないものが
マーケット感覚を身につけると見えてきます。

私は特に興味深かったのは、
”それまで事実上国内線専用空港だった羽田空港が
国際空港化した背景にはインチョン国際空港
が2001年に開港したことが関係していた”
という事例です。

 

日本の国際線の窓口は当時成田空港(一部除く)でした。
地方からヨーロッパや北米に出かける人は、
一旦国内線の飛行機で羽田空港へ向かい、
そこからバスで成田空港まで煩わしい移動をし、
さらにそこから国際線の飛行機で目的地へ向かう・・
という3ステップの旅程になります。

 

ところがそこに目をつけた(かどうかは不明ですが)
インチョン国際空港の運営を開始とともに、
日本の地方空港からの乗り継ぎが利用され、
事実上日本のハブ空港(乗り継ぎの拠点空港)
となっていきます。

 

そうなると、
地方からヨーロッパや北米に出かける人は、
地方空港からインチョン国際空港へ飛び、
そのまま各地までの路線に乗り換え目的地へ・・
羽田-成田経由と違い2ステップで済み、
おまけに煩わしいバス移動もない(出費もない)
ということになります。

 

こうなると羽田-成田経由の
国際線利用者が減るのは当たり前です。

 

インチョン国際空港に上記の実情を見極め
戦略的な思惑があったとするならば
日本の航空旅客にとって羽田に変わるハブ空港
と言うものに大いなる価値があるということを
認識していたという事例です。

 

結局、羽田空港を国際化することにより、
地方空港からの利用者も
やがて戻ってきたそうですが・・

 

日本では政治的な決断や関係機関の尽力の賜物
でこの羽田空港の国際化がなされたというのが
大方の見方でしょうが、
そうではなく、実際には前述の理由が背景にある・・
という見方はマーケット感覚を身につけた人の
鋭い見地でしょう。

 

このような興味を惹かれる事例が多数紹介され、
一気に完読していました。

今から(なにか)スキルを身につけたい、
(なにか)能力を向上させたい、という人は
ぜひこのマーケット感覚を学ぶことで
価値の認識する能力を磨いてみることを
おすすめします。