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昨夜、毎週視聴している、とあるテレビ番組を見ていたところ
旅館を再建した事例が紹介されていました。

ある企画を起爆剤に再建したエピソードですが、
webビジネスにおいても参考になることですので
あなたにも共有したいと思います。

閑古鳥が鳴く 田舎町の旅館

その旅館は、熊本県天草諸島にある築数十年の古びた旅館です。
画面で見たそのホテルの姿は、まるで昭和の中小企業の自社ビル
のような殺風景で何の特徴も無い外観で、とても繁盛している様子は
見受けられません。

しかし、この旅館の女将は熊本県の観光大賞を受賞し、
100回以上も泊まりに来るリピーターを持つ超人気旅館なんだそうです。

現在は、多くの宿泊客が訪れ、全国の観光関係者からも注目を集める旅館
となりましたが、2006年当時は、毎日閑古鳥が鳴く危機的な状況だったそうです。

旅館再建の起爆剤となった意外なアイデアとは

そんなどん底の状況だったホテルを何とか立てなおそうと
女将が執った戦術は、なんと散歩でした。

どうやって散歩で旅館再建ができる?と私も思いましたが、
その秘密は次のとおりです。

女将の思いつきで、自ら健康のために行っていた早朝ウォーキングを
地元の観光も兼ねて宿泊客にも体験してもらいたいと
はじめて見たものの、最初のうちは参加者もまばらで周囲からも
企画そのものに批判的な意見が多かったそうです。

しかし、ガイドブックには載っていない、地元の人しか知らない
魅力を伝えたいとの思いで早朝ウォーキングを続けていたそうです。

こうして、少人数の参加者でも早朝ウォーキングツアーを継続していた所、

地元農家の方から江戸時代に造られた石垣を紹介してもらったり、

収穫したばかりの地元みかんを絞ったみかんジュースを振る舞って
もらったり、

天然記念物で滅多に見れないきれいな花を間近で見せてもらったり

とここでしか味わえない体験と地元住民とのふれあいがこの旅館の
魅力として広まり、徐々に人気が出るようになったそうです。

それほど魅力的な観光資源がない天草という地域でも、
地元の人とのふれあいや、都会では味わえない自然の中での体験は、
旅館の最大の魅力となり,お客さんはこれらを価値として
受け取ったのです。

番組内では、最初からこの女将が戦略的にこの企画を立ち上げたような
描写にはなっていませんでしたが、結果的にお客さんが望む価値を
この女将と旅館が提供することが出来たために、多くのお客さんが
足を運んでくれる旅館へと変貌を遂げることが出来たのです。

今や女将が一緒に歩いた観光客は延べ三万人にも登るそうです。
そして注目すべきは、そのほとんどがリピーターであるということ。
つまり、一度行ったらまた行きたくなる場所となっているのです。

中には100回以上リピートしているご夫婦までいる程だそうです。

なぜそんなにリピーターが生まれたのか?

最初は3つだったウォーキングコースが、今では38コースに増えた
そうです。観光客が増えるにつれ地元自治体も巻き込み、
ウォーキングコースの周辺整備なども行われました。

さらに、”冬に訪れた観光客が休耕地に菜の花の種を植え、
春に花を咲かせた菜の花を見に来る”という企画などで、
必然的にリピーターになってもらう仕組みを確立していったことも
大きかったと言えるでしょう。

こうしたリピーターの増加は、ビジネスにおける安定した収益と
効率的な運営には欠かせない要素です。

新規顧客獲得ばかりに力を注いでも、いわゆる常連さんのような固定客が
増えなければ、常に新規顧客にお金と時間と労力を費やさなければなりません。
当然、コストが掛かれば収益は減って、必要以上に時間と労力が掛かれば
非効率となりますからね。

まとめ  この旅館のエピソードから学ぶべきこと

今回の旅館のエピソードから学ぶべきことは、

①継続することは、どんなビジネス、どんなジャンルにおいても
何かを成し遂げる時に最重要なものである。

継続は力なりとは言いますが、まさにその通りです。
例えビジネスの方向が、間違った方へ進んでしまったとしても、
継続出来る人は、正しい方向に向かってやり直すことが可能です。

しかし、継続できない人は間違った方向でも正しい方向でも
進み続けることが出来ないので、ゴールまで到達することが出来ません。

②ターゲットにマッチした価値の提供が、自らの業績となり跳ね返ってくる

今回ご紹介したケースでは、一見価値の無いような散歩というイベント
から、自然体験や地元住民とのふれあいという価値を得るというものでしたが、
参加される方は、健康管理を意識している旅行好きな方という
顧客ターゲットにマッチした年配の方がやはり多いようです。

顧客ターゲットとそれにマッチした価値の提供が出来れば
自ずと業績もついてくるというわけです。

③リピーターを得ること、仕組みづくり これらがもたらすメリットは計り知れない

リピーターを増やすことは、ある意味最大の集客とも言えるでしょう。

もちろん新規顧客を増やすことはビジネスでは必須のことですが、
一度参加されたお客さんがリピーターとなって再度あなたのお客さんになれば
そのお客さん一人の集客にかかる費用や労力は、半分で済む計算になります。

また、リピーターになるお客さんは基本的にその企画やサービスに満足している
人たちなので、新たなお客さんを連れてきてくれます。

いわゆる、紹介や口コミですね。
人は、自分が満足したり得した事を、人に話したくてしょうがない生き物です。

どこかでお買い得品を買った人が、
『これ幾らだと思う? 〇〇円なんだよ~ 安いでしょ~ 』
と聴いてもいないのに自慢するのがいい例ですね。

そうして次回来るときには、自分の知り合いや友達を連れてきてくれます。
或いは、『あそこの旅館に泊まったらこんなイベントをやっていて
すごく良い体験が出来た』 と口コミで広めてくれます。

売る側で誘客しなくても、お客さんがお客さんを連れてきてくれる、
お客さんがお客さんを紹介してくれる、
こんなにありがたいことはありませんね。

リピーターを増やすことのメリットは計り知れません。

 ローカルな旅館ビジネスの話題ですが、その内容からは参考すにべき点が
大いに有ります。

上記の3点だけでもビジネスの場で応用することができれば、
きっと大きな成果が見込めますね。